#1636 いつまでも輝く、星になりますように。

　長商保護者総会が開催された日。

　予備校に通う廣やんと翌日の予定などについての話をしなければならないこともあり、少し早めに出発しました。
　ら、消防団から行方不明者の捜索に協力依頼が来たので、時間が取れる団員は消防小屋に集合せよとの連絡。
　山菜採りの時期、時折自分の居場所がわからなくなり消防に救助に依頼が入ったりすることがありますが、青物には遅いしキノコには早い。なにか事情があって森に入らなければならなかったのか、いずれにしても
「この日見つからなければ翌日曜日は捜索に協力しよう」
と、最後の長商保護者総会を思いっきり楽しんでからの帰り道。消防団のLINE連絡で
「行方不明者の情報」として、大網集落に祖父母がいる松本の小学1年生の女の子が行方不明になっていることを知りました。

　日曜の朝、午前6時に大網諏訪神社前で朝礼を行い、各分団で手分けして捜索を始めました。

行方不明となった数時間後に両足のサンダルが発見され、おそらく裸足となっただろう女の子。
　この藪を裸足で歩くにはあまりにも厳しい。この集落で、どこに行ってしまったのだろう。

　そう思いながら、捜索にあたった団員はみな精一杯探し歩きました。
　やがて県防災ヘリも出動し、空からの捜索も始まりましたが、

結局この日曜日は女の子を救助するに至りませんでした。

　翌月曜日も消防団が捜索に協力することが決まりましたが、裕貴はたまたま休みだったのでこの日も朝から捜索。私は月曜さすがに厳しく、無事発見の知らせを受けることを期待し、会社に向かいました。

　どうか無事で見つかってほしい。そう思いながらトラックで荷物を降ろし、次の積み込み場所に向かう道中のラジオからのニュースで、
「女の子と思われる女児が心肺停止で見つかった」
と聞きました。
　その後、残念ながら搬送先でその女児の死亡と、行方不明となっていた女の子であることがご両親により確認されました。

　どんなふうにそこまで辿り流れ着いたのか、私には当然まるきり解りません。　
　が、私の子どもたちとそう歳のかわらない女の子が命を落としてしまった事と、そしてそのご両親の娘さんへの愛情、そして今の心境を想うと、いたたまれない気持ちです。

「女の子は、とても綺麗だった。」

と、捜索に協力し心肺停止で見つけた班の団員から聞きました。
早く死ぬることは親不孝ですが、その状況のなかで、せめてもの親孝行をしたのだと思います。

　配布された女の子の特徴を示す文章に添えられた写真。後にTVでも公開されましたが、うちの娘たちと良く似た女の子でした。

　どうか安らかに。
　そしてこれからも皆の心の中で、それまでと変わらぬ輝きを。

　心から女の子のご冥福を祈り、ご家族の皆様にお悔やみ申し上げます。